経営コンサルティング会社(機関)の特徴

経営全般のコンサルティングを専門とする

4つの類型の中で経営コンサルティング会社は、研修業務に特化した類型ではありません。

しかし、企業が社員研修を行う場合には、新入社員研修などの定型的な内容やタイミング以外に、自社の経営改善や業務改善の一環として社員研修を「スポット的」に行う場合も多くあります。例えば、営業成績が落ち込んでいる時に営業力強化の研修を行なったり、社内でパワハラ問題が生じた場合にパワーハラスメントに関する研修を行うケースなどが該当します。

特に、中小企業の場合には定期的に研修を行うというケースの方が少なく、特定の課題を達成するためにスポット研修を行うことが多いといえるでしょう。

経営コンサルティング会社の研修特徴このような社員研修の場合には、定型的なカリキュラム(既成のカリキュラム)は合致しない場合が多く、自社が抱える問題や実情に沿って研修内容をアレンジ・カスタマイズする必要があります。

経営コンサルティングを専門に行う会社は、経営的な観点から社員研修を捉え、実情に適合したカリキュラムを設計のうえ、研修を実施するところに最大の特徴があるといえます。

課題達成・問題解決型の研修が得意

経営コンサルティング会社は、どうすれば経営が上手くいくか、という観点でのサービス提供を基幹業務としていますので、研修に関しても経営的な観点からプランを設計し、実施することを得意とする傾向があります。あらかじめカリキュラムが決まっている定型的な社員研修ではなく、企業の抱える問題を的確に捉え、課題の実現に向けて一から構築した研修プログラムを提供することも、経営コンサルティング会社では普通に行われています。

社員研修そのものが目的ではなく、自社の業務改善や経営的観点からのアプローチにより、その課題の実現に向けて社員研修を行う場合には、依頼先として向いているといえます。

課題実現型とか問題解決型の研修という言い方が適切かもしれません。

ちなみに、企業が抱える課題というのは究極的には2つしかありません。それは、「売上を向上させること」と「原価を低下させること」です。したがって、直接的か間接的かは別にして、課題実現型の研修では売上アップや原価低減につながるような研修内容が選択されることになります。

問題は、何をすることで課題を達成することができるのか、つまり、営業部門のスキルアップなのか、商品開発部門の開発力強化なのか、根本的な解決策を当該企業が自力で見つけ出すことは容易でないということです。そのため、経営コンサルティング会社では、実地調査やヒアリングなどを十分に行い、課題を達成するための解決策を提示、それに合った研修内容をプログラム化するという流れを取ります。

ですから、既に経営コンサルティング業務を依頼している会社であれば、当該コンサルティング支援の一環として、社員研修を行う場合も当然に多くなります。この場合には、社員に向けて研修を行うという前提よりも、経営課題の実現を前提に、研修を行うという方が正確でしょう。

いずれにしても、経営コンサルティング会社に依頼する場合には、自社の実情に沿った研修内容を行いたいケースがが大半で、問題解決に直結する研修カリキュラムとなります。企業の状況調査や分析にはコンサルタントが関与することになりますので、研修価格・実施費用は高額になります。

とはいえ、研修実施に至るまでに自社の問題や解決策を提示されることを踏まえると、それ自体が経営コンサルティングサービスを間接気に享受していることになり、課題や問題の特定が副産物として十分に価値のあるものとみなすこともできます。

注意が必要なのは、研修プログラムの提案に入るまでに時間が掛かり、かつ、コンサルタントによる提案プロセスが含まれることから、提案書の提示を受けることが有料となる場合があります。

一般的には研修の打ち合わせ時にはプログラムの提案を含め、無料見積りということが業界標準ですが、コンサルティング会社の場合には提案までのプロセスにも価値があるという前提となり、提案費用を請求されることもあります。通常は、研修価格の中に含まれている考え方ですので、提案を受けて研修を実施する場合には、追加請求はありません。提案を受けたものの研修実施を見合わせる場合に、提案費用を別途請求されるイメージです。

経営コンサルティング会社であっても、「新入社員研修」のような定型的な研修プログラムも用意されており、そのような一般的な社員研修を依頼することも可能です。ただし、コンサルタントが研修講師を行うことが多いため、コンサルタントのチャージが価格のベースになるため、有名なコンサルタントになると、研修価格が高くなる傾向があります。

経営コンサルタントは人気商売なので、プログラムによって価格が決まっているということよりも、どのコンサルタントが講師を行うのかによって研修価格・費用が異なる傾向にあります。

この点、人気のあるコンサルタントは能力が高いからだ、だから、研修もハイレベルな内容を提供できる、という論理に基づく価格設定ということになるでしょう。まあ、だいたいはその通りだといえますが、コンサルタントとして優秀な人材が「講師」として優秀であるかどうかは一概に言えないことも多く、有名なコンサルタントにお願いしたら教え方はイマイチだった・・・ということも現実としてあります。

とはいえ、研修に特化した講師に比べると、経営コンサルタントとしての実務経験を活かした研修を行うため、実務的な解説を豊富に行うことができ、参加する社員の納得感や理解度は深まる傾向にくあります。

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