研修会社の選び方(3)見積書は漏れなくチェックする

見積書のチェックポイント

見積書は、入念にチェックを行っていきましょう。

特に意識して確認をする必要があるのは、「何が含まれていて何が含まれていないのか」ということです。

研修依頼の前に見積書をチェックする研修会社によっては、「新入社員研修20万円」というように、総額が記載されたのみのアバウトな見積書が送られてくることがあります。

こちらとしては、この中には打ち合わせ時にお願いしたアレンジ費用が含まれていると思っていたのに、実際にはその料金は見積書に記載されておらず、実施後になって別途請求させるというトラブルに発展することもあり得ます。

現在のように買い手を保護する風潮が強い中、悪意を持って項目の漏れた見積書を作る研修会社は存在しないでしょうが、担当者のミスやこちらの確認漏れによって結果的に齟齬が生じていることはあり得ますので、慎重さが求められます。

特に、漏れが認められるものとして、

  • 教材(レジュメ・補助資料)の印刷費・購入代
  • 補助的資材の費用(模造紙、ポストイットなど)

これらの諸費用は、通常は研修会社は負担しません。

契約後、研修当日の数日前になって、「模造紙等の準備は大丈夫でしょうか?」などと指摘されビックリすることがあります。人数次第では補助的資材の金額は相当大きなものとなることがあります。

また、交通費や宿泊費は見積書には含まれていないことが多いです。研修会社の最寄駅あるいは研修講師の最寄駅から実施場所までの交通費が実費として後日請求される仕組みですので、「交通費は別途実費を請求いたします」といった一文がある場合には、いくらぐらいを予定しておけば良いのかを聞いておくと安心です。

交通費を含めた総額で見積書を再発行してもらうことも実務的には行われています。

研修会場は研修会社が自動的に準備するものではありません。通常は含まれていませんので、会場は自社を活用するか外部会場を押さえておく必要があります。都内などでは、会場代が研修委託費を超える場合も珍しくありません。リーズナブルな会場を探すことの方が労力を使うことも多いかも知れません。

研修会社によっては自社で研修施設や会議室などを持っていることもありますので、そこを借りることもできます。また、レンタルスペース会社と提携を結んで会場を安く準備してくれることもありますので、研修会場にあてがない場合には研修会社に紹介を促すのも良いやり方です。

通常の企業研修では、講師が1名で担当することになります。グループディスカッションやワークなど参加型研修の場合には、1名の講師では指導不足になる可能性があるため、サブ講師が入ることもあります。この場合には、研修の料金にサブ講師分が加算されているかどうか確認が必要です。

手っ取り早いのは、研修会社に電話をして、「この見積書以外に、実際に研修を行うにあたって別途必要となる費用にはどのようなものがありますか」と尋ねる方法があります。

こちらでは予測できなかった費用を指摘されることもありますので、そのような場合には交渉も必要です。具体的には、講師の食事を準備することを要請されたり、新幹線はグリーン車移動を打診される、などがあります。

 選び方(4)営業担当者の熱意を見る

効果を上げる研修メソッド

人事担当者必見のレポート
 

新入社員を辞めさせない技術

新入社員が辞める理由を詳細解説
 
Page top icon