新入社員が辞めた。この不景気に？ なぜか辞める新入社員【現状
あなたと上司の会話
あなた
「大変申し上げ難いのですが・・・」
あなたの上司
「なんだね？」
あなた
「それが、新入社員が立て続けに退職願を出しておりまして・・・」
あなたの上司
「まったく、最近の若い奴は！」
新入社員が育たない、あるいは新入社員が辞めてしまう。
このような悩みを抱えている企業は昔からありましたが、最近になって顕著に増えています。
新入社員を戦力化するためには、まずは現状を正確に捉えることが重要となります。
ここでは、現在の新入社員の離職状況について、整理をしておきます。
新入社員離職の現状を知る
興味深いデータがあります。
「入社後三年以内に会社を辞める新人が平均で三〇％を超えた」と言うものです。
もちろん、これは平均ですから、中には入社一年目の離職率が五〇％を超える企業も数多く存在するはずです。大きな手間とコストを掛け一年掛かりで採用した新入社員が、一年も経たずに流出してしまう。
一方で、戦略的に新入社員を育成し、社内の貴重な人財として活用することに成功している企業も存在しています。
その差はいったいどこにあるのでしょうか？
新入社員を辞めさせずに人財として育成する場合の出発点は、「自社の現状をしっかりと把握すること」にあります。
あなたの会社の新入社員の離職率を、遡って調べてみてください。たとえば、入社後三年以内で三〇％以上の新入社員があなたの会社から去っているとすれば、明らかに危険信号だといえます。
新入社員に対する育成方法や現在の社内の風土に、何らかの問題があると考えられます。
新入社員を戦力化するための方法（ここで紹介するノウハウ）では、新入社員を辞めさせないことを前提に置いています。
これは、新入社員を優秀な人財として活用できるか否かは、新入社員の属人的要素に依存するのではなく、企業側の教育体制に依存すると考えているからなのです。
つまり、新入社員が辞めてしまう、戦力にならないというのは、新入社員に問題があるわけではありません。
企業側の問題であると捉えているわけです。
新入社員というのは、極端な話、誰でもそれほど能力や性格や考え方に差がある訳ではありません。にも関わらず、新入社員を戦力化できている企業と、すぐに離職してしまう企業があるとしたら、その差は企業側の問題でしかないのだ、ともいえるからです。
まずは自社の新入社員の離職状況を客観的に見てみましょう。
そこが、新入社員を戦略的に育成するためのスタートラインとなります。
